
酒粕を使ったケーキや、ブランデー入りのパウンドケーキ、洋酒を使ったチョコレートなど、お酒を使ったお菓子は意外と身近にあります。
では、オーブンで焼いたお菓子なら、アルコールは完全に飛んでいるのでしょうか?
今回は、子どもや妊婦さんが食べる場合に気をつけたいポイントを調べてみました。
1.お菓子を焼けばアルコールはゼロになる?
結論からいうと、加熱しただけでアルコールが完全になくなるとは限りません。
アルコールがどの程度残るかは、加熱時間や調理方法、材料の配合、加熱後にお酒を加えるかどうかなどによって変わります。
米国農務省(USDA)の調理によるアルコール残存率の資料でも、調理方法や時間によって残る割合が異なることが示されています。
ただし、この資料は一般的な調理条件についてのもので、「180℃で30分焼いたケーキには何%残る」と、そのまま当てはめられるものではありません。

2.酒粕を使ったお菓子も注意が必要
酒粕は日本酒を造る過程でできるもので、アルコールが含まれている場合があります。
そのため、酒粕入りのケーキや焼き菓子も、焼いたという理由だけでアルコールがゼロになったとは判断できません。
また、洋酒入りのパウンドケーキなどは、焼き上がった後にブランデーなどを染み込ませる製法もあります。こうした場合は、焼く工程だけでアルコールがなくなるわけではありません。

3.子どもや妊婦さんが食べる場合は?
妊娠中は、胎児への影響を防ぐため、アルコールを摂取しないことが勧められています。
子どもについても、アルコールが残っている可能性のあるお菓子を、加熱済みだからという理由だけで安全と判断しないことが大切です。
アルコールの残留量がわからない場合は、原材料や商品の注意書きを確認し、必要に応じて製造元や販売店に問い合わせましょう。

4.原材料表示だけで判断できる?
国民生活センターの「消費者トラブルFAQ」によると、食品表示法では、食品に含まれるアルコールそのものについて一律の表示義務は定められていません。一方、原則として使用した材料は原材料名などに表示されます。
原材料欄に「酒」「洋酒」「ブランデー」などの記載がないか確認し、不安があれば販売元に確認するのがおすすめです。
ただし、原材料表示だけで、最終的なアルコール残留量までわかるとは限りません。

まとめ
酒粕や洋酒を使ったお菓子は、加熱すれば必ずアルコールがゼロになるわけではありません。
特に子どもや妊婦さんに提供する場合は、「焼いているから大丈夫」と決めつけず、商品の原材料や製造方法、アルコールの残留量を確認することが大切です。
お酒を使ったお菓子を楽しむためにも、正しい情報を知り、食べる人に合わせて選びたいですね。
参考資料
- 厚生労働省「胎児性アルコール・スペクトラム障害」
- 米国農務省(USDA)「Table of Nutrient Retention Factors」
- 国民生活センター「購入した菓子にアルコールが含まれていた。表示義務はないのか」


