茨城県は、日本酒造りに欠かせない「酒米(しゅまい)」の生産を守るための支援を始めました。
これは農家さんと酒蔵(清酒メーカー)をつないで、地元の酒米生産を増やし、茨城の地酒の未来を支えることを目的とした事業です。

そもそも…酒米ってどうして大切?
日本酒は普通の食用米とは違い、酒造りに適した特徴を持つ酒造好適米という種類の米で造られます。
これらの酒米は粒が大きく、でんぷん質が豊富で、発酵に最適な性質を持っているため、香りや味わいの良い日本酒を造ることができるんです。
しかし近年、食用米の価格が高騰しているため、農家さんが収益の高い食用米を優先して作る傾向になり、結果として酒米の生産量が減少するという問題が起きています。
支援事業の「仕組み」をやさしく説明すると?
✔️ ① 支援対象は?
茨城県内で特定の酒造用の米を栽培している農家さんです。
対象となる主要な品種は次の通り:
五百万石(ごひゃくまんごく)
ひたち錦(ひたちにしき)
美山錦(みやまにしき)
山田錦(やまだにしき)
若水(わかみず)
渡船(わたりふね)
これらは日本酒造りに評価の高い酒米品種で、地元の地酒づくりに重要な役割を果たしています。
✔️ ② 支援されるのはどんな人?
茨城県内で酒米を育てている農家さん 県内の酒蔵やJA(農協)などと契約して出荷している人 → ちゃんと造り手(酒蔵)につなぐ仕組みがあることが条件です。
つまり、単に「作っているだけ」ではなく、酒蔵へ安定的に提供する仕組みを持つ生産者を応援します。
✔️ ③ 支援の中身は?
農家さんが栽培した酒米に対して、面積に応じてお金(交付金)が出ます。
1反(10アール)ごとに 20,000円(約2万円) 支援 ※要望額が予算を超える場合、1反あたりの金額が調整される場合あり。
この支援は、酒米生産のコスト負担を抑えることで、農家さんが酒米栽培を続けやすくするためのものです。

✔️ ④ 申請するには?
支援を受けるには、申請期間内に必要書類(栽培計画や契約書など)を提出します。
農家さん本人が計画を立て、地域の集荷業者や酒蔵と契約を結んで申請します。

なぜこの支援が必要なの?
日本全体でも、食用米の値段が上がる中、酒米の生産量が減る傾向があります。
これにより、酒造りに必要な原料の確保が難しくなり、結果として地酒の品質や多様性に影響が出る可能性があると指摘されています。
茨城県としては、地元の酒文化を守りつつ、農家さんと蔵元の双方が安心して生産・醸造活動ができるよう、こうした支援策を打ち出しています。
茨城県・酒米支援事業で地酒の未来を守る
茨城県が新たに始めた「いばらきの酒米生産振興緊急支援事業」は、酒米の減少という地域の重要課題に対応するための支援策です。
近年、国内の米価が高くなっている影響で、採算の良い食用米への作付けが増え、酒米が減少する傾向にあります。
これでは地元の蔵元が必要とする原料確保が難しくなってしまいます。
そこで県は、酒米を栽培し、県内の酒蔵やJAとしっかり結びついて出荷する農家さんを対象に、面積に応じた支援金(交付金)を支給する制度を整えました。
支援の目的は、単なる補助金だけではありません。
農家と蔵元をつなぎ、茨城の地酒文化を未来につなげる仕組みづくりそのものです。
酒米を育てることで、地域の風土(テロワール)が生きる日本酒が守られ、農業と醸造業の両方にとって安定的な基盤が生まれる——そんな未来を描く取り組みです。



