今回は、ワインの風味に不可欠な要素であり、ワインの個性や特徴を形成する「酒石酸」についてお話します。
ワインラベルやレビューで「酒石酸が豊富」という表現を見かけたら、ワインが酒石酸を多く含むことを指し、しっかりとした酸味があり、一方で、酒石酸が少ないワインは、滑らかで穏やかな味わいを持つ傾向があります。
先日、いつも私の講義に来てくださってる方から、こんなご質問をいただきました。
『ワインに紙が入ってるのですが』
↑ボトルの底にある紙のようなもの
実は、これが酒石酸なんです。
こちらはTsukuba Vineyardのワインで、先日、購入してくださいました。
Tsukuba Vineyardのワインは酒石酸をそのままにすることで酸味や香りを保持するスタイルとなります。
ですので、時折、こういった形でワインの中の酒石酸が固まることがあります。
しかし、知らない方からするとビックリですよね!?
購入されたお客様には私から説明をさせていただきましたが、こちらを読んでいただくみなさまが、このようなワインに出会った時に驚かれないよう説明していこうと思います。
酒石酸は、ワインの味わいにどのような役割を果たしているのでしょうか?
酒石酸とは?
酒石酸は、ワインに自然に存在する酸の一つです。これはぶどうの果汁に含まれており、発酵中に析出することがあります。
結晶の形状で現れ、特にワインのボトル底部によく見られます。
風味に与える影響
- 酸味と新鮮さ: 酒石酸はワインに爽やかな酸味をもたらします。この酸味はワインを新鮮で生き生きとしたものにしてくれ、フルーティーなワインに特に適しています。
- 沈殿物の形成: 酒石酸は冷却や保存時に結晶を形成し、ワインのボトル内に沈殿物を生じることがあります。これはワインの品質と熟成に影響を与える要因の一つとされています。
今回は、ワインの大事な要素、「酒石酸」についてまとめてみました。
感想やご質問などお待ちしております。
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