みなさんこんにちは♪
還元臭の香りがする・・・
なんて、聞いたことありませんか??
なんか、怖い顔してワインのプロが言ってたりするときもありますが、実際どんな香りか説明していきましょう!
還元臭とは!?
ワインの中で酸素が不足した状態(=還元状態)で発生する、特徴的な匂いのことです。
還元状態では、ワイン内の硫黄化合物が変化し、特有の香りを生む場合があります。
この香りはポジティブに感じられることもあれば、ネガティブに感じられることもあります。
還元臭の特徴的な香り
還元臭には、以下のような香りが含まれることがあります:
- 硫黄の匂い: 火薬、マッチ、温泉、腐った卵のような香り。
- 金属的な香り: 鉄や硬貨のような香り。
- 動物的な香り: 湿った羊毛や汗っぽいニュアンス。
- 野菜的な香り: キャベツや玉ねぎ、にんにくを連想させる香り。
これらの香りの原因は、硫化水素(H₂S)、メルカプタン、二硫化物など、ワイン中の硫黄化合物によるものです。
還元臭が発生する原因
- 酸素不足の状態
ワインが酸素にほとんど触れない環境(発酵タンク内や瓶詰め後)で長時間保存されると、還元状態になりやすく、硫黄化合物が生成されます。 - 発酵中の酵母の影響
発酵中に酵母がストレスを感じると(栄養不足や発酵温度の不適切さなど)、硫化水素を生成しやすくなります。 - 硫黄成分の影響
ワイン作りにおいて少量の硫黄(亜硫酸塩)が添加されますが、これが還元状態で化学変化を起こし、臭いの原因になることがあります。
還元臭への対処法
還元臭は軽度であれば対処可能な場合があります:
- デキャンタージュ
ワインをデキャンタに移して空気に触れさせることで、揮発性の硫黄化合物が飛び、匂いが軽減することがあります。 - 振ってみる
ワインをグラスに注ぎ、軽くスワリング(回す)して酸素を取り込むことで、香りが変化することがあります。 - 銅貨を使う(応急処置)
銅イオンは硫化水素と結合して匂いを軽減する性質があります。清潔な銅貨(または銅スプーン)をグラスに数秒入れることで効果が得られる場合もあります。
還元臭の捉え方
還元臭は、ネガティブに感じられる場合もありますが、場合によってはワインの個性として楽しめることもあります。
特にブルゴーニュワインや一部の自然派ワインでは、適度な還元臭が「複雑さ」や「深み」として評価されることもあります。
ただし、腐った卵のような強い硫黄臭は、ワインの欠陥として扱われることが一般的です。
ワインの香りの一部として、その背景や変化を楽しむのも、ワインを味わう醍醐味のひとつですね!